2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

周知技術の認定、引用発明と本願発明との課題の相違

進歩性の判断にあたり、 ・本願(本件)発明と主引用発明との相違点を認定し、 ・相違点に対応する周知技術を認定し、 ・主引用発明に対し周知技術を適用して相違点の構成とすることは、当業者にとって容易に想到する事項である という判断がなされることが…

パラメータ発明の進歩性

クレーム中に技術的な変数の数値範囲が含まれている発明は、数値限定発明と呼ばれます。数値限定発明とパラメータ発明とは厳格に使い分けられているわけではありませんが、しばしば、パラメータ発明は、数値限定発明の下位概念として使用されています。つま…

技術分野の相違と動機づけ

知財高判平成24年1月16日判決(平成23年(行ケ)第10130号) http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120118085934.pdf では、 http://d.hatena.ne.jp/oneflewover/20120603/1338735401 で触れた相違点とは別の相違点の判断について、審決には誤…

弁護士の就職難

昨日(2012年6月4日)の日本経済新聞の法務欄に、「弁護士の就職 開拓の余地」と題する記事が載っています。見出しには「企業や役所、法曹ニーズは拡大」、「人材のミスマッチ課題」などという言葉が並んでいます。 この記事は、すでに法科大学院入学という…

実施例による引用発明の認定、引用発明の認定の誤りが結論に影響しない場合

新規性及び進歩性の判断にあたっては、本件(本願)発明の認定に続いて、それと対比されるべき主引用発明の認定が行われます。 1つの引用例には、様々な発明が記載されています。引用例が公開公報である場合を例にとると、最も抽象的な(上位概念の)のアイ…