2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

本件発明と主引用発明との課題の相違

主引用発明の指向する方向が、本件発明のものと乖離している場合、両者の構成が類似していても、進歩性は肯定されやすい傾向にあります。知財高判平成26年7月17日(平成25年(行ケ)第10242号)も、その例です。 本件発明は、ラインセンサカメラ…

職務発明と成果主義

現在、産構審の知財分科会特許制度小委員会において、職務発明制度の法改正が議論されています。その関連で、従業員が自らの成果について対価を得ることを意識する結果、R&Dの組織としてのチームワークが損なわれているのではないかという指摘もあります。…

知財高裁(審決取消訴訟)と地裁(侵害訴訟での無効の抗弁)とで判断が分かれた理由

知財高判平成26年7月9日(平成25年(行ケ)第10239号)と東京地判平成26年7月10日(平成24年(行ワ)第30098号)とでは、同じ特許(特許第4274630号)について、同じ無効理由(主引例:特開平11−7956(甲1;地裁の乙1…