2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

特許権の譲渡と通謀虚偽表示

会社の資金繰りが苦しくなると、債権者は債権回収を急ぎ、資産を差押え始めます。重要な資産を失うと、事業の継続は難しくなります。もっとも、会社の事業の中には、収益の改善の見込みが立たないものばかりではなく、継続が見込まれるものもあります。そこ…

記載要件と進歩性との関係

前回の事案は、記載要件と進歩性との関係という点でも、興味深いものです (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120417155305.pdf) 記載要件の適合性については、明細書の技術常識を考慮すると、当業者は発明を実施することができ、クレームが課題を解決…

サポート要件と実施可能要件(2)

組み合わせ薬について、実施可能要件及びサポート要件が争われた事案の審決取り消し訴訟の判決が公開されています。この事案は、記載要件と進歩性との関係という点でも、興味深いものです (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120417155305.pdf)[実施…

営業秘密の不正取得

日本の大手製鉄会社(原告)が、韓国の大手製鉄会社(被告)に対し、電磁鋼板の製造方法に関し、不正競争防止法の営業秘密不正取得行為(不正競争防止法2条1項4号;報道の内容からすると、取得のみならず、不正取得した営業秘密の使用行為も含まれている…

私的録音録画補償金制度とアナログチューナー非搭載DVD録画機

アナログチューナー非搭載DVDレコーダが私的録音録画補償金制度(著作権法30条2項及び施行令1条)の対象であるか否かを巡って、第1審(東京地判平成22年12月27日(平成21年(ワ)第40837号))、控訴審(知財高判平成23年12月22…