2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

外国判決の執行判決を求める訴えと債務不存在確認訴訟における訴えの利益との関係、民事訴訟法3条の5第2項は特許権の登録に適用されるか

東京地判平成25年2月19日(平成22年(ワ)第28813号は、外国判決の執行判決を求める訴えが係属していることを理由に、当該外国判決の判断対象である権利義務に関する債務不存在確認の訴えは、確認の利益を欠くと判断し、訴えを却下しました。 事…

特許法102条2項と権利者による実施の必要性

本年2月1日の知財高裁大合議判決は、特許法102条2項に関し、「特許権者に、侵害者による特許権侵害行為がなかったならば利益が得られたであろうという事情が存在する場合には、特許法102条2項の適用が認められると解すべきであり、特許権者と侵害…

動機づけと課題の多様性

公知発明A+Bに関し、Aの代替品としてA’が登場したと仮定します。当業者であれば、Aに代えてA’を採用し、A’+Bとすることは、容易であるはずです。 A’がAの代替品として登場する際に、A’とAとは共通の性質を有するものの(共通点があるから代替…

新規事項の追加か、進歩性における技術的意義か

明細書に、上位概念としてAの記載があり、その下位概念としてa1 − anが列挙されていたという場合を想定します。実施例にも、多数の下位概念が用いられており、その中にaiも記載されています。 設定登録時のクレームはAを規定したところ、無効審判で、引例…