2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

本件発明の認定、容易想到性の総合考慮に効果は考慮しなくてよいのか

知財高判平成26年5月29日(平成25年(行ケ)第10200号)では、訂正後の発明の「そのまま」の意味が問題になりました。「菜種を圧搾機により搾油し,続いて圧搾粕に残された油分を有機溶剤を用 いて抽出して得られる菜種粕であって, 2 メッシュ…

引用発明の認定(1まとまりの技術的思想としての引用発明か、本件発明と対比するための引用発明か)

[引用発明の認定] 引用発明は、本件発明との対比のため(主引用発明の場合)又は相違点の構成に当たる発明として(副引用発明の場合)、用いられます。本件発明との対比という観点では(又は相違点の構成の抽出という観点では)、本件発明のフィルターを通…

明示的一部請求で債権の総額が認定された場合の残部の消滅時効

最判平成25年6月6日民集67巻5号1208頁の担当調査官による時の判例が、ジュリスト6月号に掲載されています。調査官は、「明示的一部請求の訴えの提起が残物につき時効中断効を生ずるか否かという『古典的な論点』について」「最高裁が裁判上の催…

のみ品の譲渡(専用品型の間接侵害)と最終製品の消尽及び黙示の許諾

FRAND宣言の控訴審判決(知財高判平成26年5月16日(平成25年(ネ)第10043号))では、傍論ではありますが(p.114の「念のため」以降)、特許権者又は実施権者が特許法101条1号に該当する製品(いわゆる「のみ」品又は専用品)(「1号製品…